大阪・梅田の阪神百貨店といえば、名物の「いか焼き」。大阪人にはおなじみの庶民派グルメだが、なんと、このいか焼きがお弁当になっているという情報を入手した。いか焼きといえば、小麦粉を使った大阪名物の粉もん。それをご飯の上にのせてしまうという、なかなか大胆な発想である。大阪ではお好み焼きをおかずにご飯を食べることもあるけれど、ついにいか焼きまでお弁当になってしまったのか。これは確かめずにはいられない! というわけで、久しぶりに阪神百貨店へ行ってみることにした。
子どもの頃からおなじみ! 阪神百貨店の名物「いか焼き」

阪神百貨店のいか焼きには、ちょっとした思い出がある。子どもの頃、母に連れられて梅田の阪神百貨店へ行き、いか焼きを買ってもらった記憶があるのだ。百貨店といえば、どこか高級な場所というイメージがあるけれど、阪神百貨店のいか焼きは実に庶民的。子どもの頃は、百貨店ならどこにでも売っているものだと思っていた。しかし、大人になってから、これが阪神百貨店ならではの名物だと知った。1957年から続く大阪のロングセラーグルメである。そんな思い出のいか焼きが、今回はお弁当になっているという。時代は変わるものである。
いか焼きがお弁当に!? 大胆すぎる大阪グルメを発見!

今回のお目当ては、もちろん普通のいか焼きではない。「いか焼き弁当」である。訪問時、販売されていたのは阪神百貨店地下1階の食品売場。通常のいか焼きを販売するスナックパークとは別の場所なので注意が必要だ。人気商品のようで、売り切れてしまうこともあるという。ようやく手に入れたお弁当は、しっかりとした容器に専用の掛け紙まで付いた、なかなか立派なもの。普通のいか焼きなら気軽に買って食べられるけれど、お弁当になると急に特別感が出てくる。いか焼きも、ずいぶん出世したものだ。
ご飯の上にいか焼きがドーン! これが大阪流の炭水化物グルメ

さっそくふたを開けてみると、そこには予想どおりの光景が広がっていた。ご飯の上に、いか焼きがそのままのっている。まさに、いか焼き弁当。そのまますぎて、むしろ潔い。大阪ではお好み焼き定食や焼きそば定食も珍しくないが、いか焼きとご飯の組み合わせには、やはり少し驚かされる。粉もんとご飯。炭水化物と炭水化物。栄養バランスについては、ひとまず別の機会に考えることにしよう。
いか焼きだけじゃない! ご飯までイカづくしだった
肝心のお味はどうだろうか。まず、いか焼きは昔食べたあの懐かしい味。ひと口食べると、子どもの頃に阪神百貨店へ連れて行ってもらった記憶がよみがえってくる。そして意外だったのが、ご飯である。ただの白ご飯ではなく、イカ入りの炊き込みご飯になっているのだ。これがなかなかおいしい。いか焼きだけでも十分なのに、ご飯にまでイカを入れるとは、なかなかの徹底ぶりである。お漬物も添えられていて、食べ応えは抜群。最初は少し奇抜なお弁当だと思っていたが、実際に食べてみると、ちゃんとおいしいから不思議だ。
粉もんとご飯は、本当に合うのか? 大阪の食文化を考えてみた
それにしても、なぜ大阪では粉もんとご飯を一緒に食べるのだろう。お好み焼き定食に焼きそば定食、そして今回のいか焼き弁当。大阪では比較的なじみのある組み合わせだが、関西以外の人からすれば、不思議に思われることもあるらしい。しかし、実際に食べてみれば、いか焼きのソース味と炊き込みご飯の相性は悪くない。そもそも、炭水化物同士だから合わないという決まりもない。大阪の食文化は、案外自由なのである。もっとも、今回のいか焼き弁当が大阪の粉もん文化を代表しているのかどうかは、よくわからない。でも、おいしいのだから、それでいいのかもしれない。
変な観光編集部の結論:大阪名物は、お弁当になっても大阪名物だった!
今回の目的は、阪神百貨店のいか焼き弁当を食べること。ただそれだけのために梅田までやって来たわけだが、なかなか満足度の高いグルメ観光になった。子どもの頃から親しんできたいか焼きが、思いもよらない形で進化していたのだから面白い。大阪には、たこ焼きやお好み焼きなど、有名なご当地グルメがたくさんある。でも、すでに知っている名物でも、少し変わった食べ方を見つければ、新しい観光の目的になる。そんな発見があるから、街歩きはやめられない。
大阪名物のいか焼きが、ご飯の上にのっていた。しかも、ご飯までイカだった。大阪の粉もん文化は、思っていた以上に自由である。

※この記事は2023年の訪問体験をもとにしています。当時の価格は864円。いか焼き弁当の現在の販売状況や価格は未確認のため、訪問前にご確認ください。

